日豪作家フォーラム「アボリジニ作家と語る―キム・スコット氏を迎えて」 10月14日(土)開催。(終了しました。御来場ありがとうございました。)

日豪作家フォーラム「アボリジニ作家と語る―キム・スコット氏を迎えて」 10月14日(土)開催。(終了しました。御来場ありがとうございました。)

日本ペンクラブ・現代企画室主催

日豪作家フォーラム「アボリジニ作家と語る―キム・スコット氏を迎えて」
ちらしはこちらから→イベントチラシ.pdf

 2017 年5 月に長編小説『ほら、死びとが、死びとが踊る』(「オーストラリア現代文学傑作選」第5 巻、下楠昌哉訳、現代企画室刊)の邦訳が刊行されたオーストラリアの作家、キム・スコット氏がこのたび来日します。
 アボリジニにルーツをもち、自らの民族の記憶をこれまでにない斬新な手法で小説化してきたキム・スコット氏は、国際的にも注目を集めるオーストラリアを代表する現代作家のひとりです。著作の刊行とスコット氏の来日を記念して行われる本フォーラムでは、自身の作品や先住民のことばを再生するプロジェクトについてスコット氏に講演していただくとともに、日本ペンクラブの副会長を務める作家の下重暁子氏、西木正明氏をトークゲストに迎え、オーストラリアの文化や文学の魅力、多文化・多民族の状況で文学が果たす役割などについて語りあいます。

日時:2017年10月14日(土)19:00-21:00
資料代:500円(逐語通訳付)
会場:東京ウィメンズプラザホール

   〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-67 tel. 03-5467-1711
http://www1.tokyo-womens-plaza.metro.tokyo.jp/outline/tabid/136/Default.aspx

【プログラム】

挨拶:リチャード・コート駐日オーストラリア大使
講演:キム・スコット「アボリジニにルーツをもつ作家として」
鼎談:下重暁子(日本ペンクラブ副会長・作家)×西木正明(日本ペンクラブ副会長・作家)×キム・スコット(作家)
司会:佐藤アヤ子(日本ペンクラブ常務理事、明治学院大学特命教授)

まだお席に余裕があります。当日受付でのご参加が可能です。


◆問合せ先:現代企画室 tel. 03-3461-5082 mail. gendai@jca.apc.org
           150-0031 渋谷区桜丘町15-8-204

《協賛・協力》

駐日オーストラリア大使館、豪日交流基金
「オーストラリア現代文学傑作選」は、駐日オーストラリア大使館・豪日交流基金の支援を受けて刊行しています。

【出演者プロフィール】

キム・スコット

◆キム・スコット(Kim Scott)

1957年、パースに生まれる。オーストラリア南西の海岸部がルーツのアボリジニ、ヌンガルの人びとを祖先にもつ。これまでに3作の長編小説True Country (1993), Benang: From the Heart (1999), That Deadman Dance (2010)(本書)を発表し、Benangと本書でマイルズ・フランクリン賞を受賞した最初のアボリジニにルーツをもつ作家である。伯母にあたるヘイゼル・ブラウンとの共著でヌンガルのある一族の歴史を綴ったKayang and Me (2005)などの著作があるほか、これまでに多数の短編や詩、共同プロジェクトでヌンガル語の絵本などを発表している。2011年よりカーティン大学(パース)メディア・文化・創造芸術学部の教授を務める。

下重暁子

◆下重暁子(しもじゅう・あきこ)

日本ぺンクラブ副会長。作家、評論家、エッセイスト。栃木県生まれ。早稲田大学教育学部国語国文学科卒業後、NHKに入

。女性トップアナウンサーとして活躍後、フリーとなる。民放キャスターを経て、文筆活動に入る。ジャンルはエッセイ、評論、ノンフィクション、小説と多岐にわたる。財団法人JKA会長等を歴任。日本旅行作家協会会長。『持たない暮らし』『老いの戒め』『この一句 108人の俳人たち』『家族という病』など著書多数。

西木正明

◆西木正明(にしき・まさあき)

日本ペンクラブ副会長。作家。1940年、秋田県生まれ。早稲田大学中退後、平凡出版で編集者生活を送り、1980年に作家活動に入る。デビュー作「オホーツク諜報船」で日本ノンフィクション賞新人賞、「凍れる瞳」で直木賞、「夢幻の山旅」で新田治郎文学賞、『夢顔さんによろしく』で柴田錬三郎賞。テレビドラマ、ミュージカル、舞台化された作品多数。「ルーズベルトの刺客」は中国中央電視台で2010年大河ドラマとして放映。 植村直己冒険大賞、大宅壮一ノンフィクション賞、さきがけ文学賞等の選考委員。

【作品紹介:ほら、死びとが、死びとが踊る】

 19世紀前半の植民初期、「友好的なフロンティア」と呼ばれたオーストラリア南西部の海辺で、先住民と入植者が育んだ幸福な友情とやがて訪れた悲しい対立の物語。先住民ヌンガルの少年ボビーは、幼くして一族の死者と交信するする特別な踊り「死びとの踊り」の導き手であると同時に、持ち前の好奇心から入植者の社会に入り込み、白人たちの言葉と文字を獲得していた。先住民と入植者のあいだの緊張が高まり、ついに衝突しそうなとき、ボビーは白人たちに「死びとの踊り」を披露し、互いを排除しあうのではない融和の道を探ろうとするが…。
定価2500円+税/4-6並製
452頁/ISBN978-4-7738-1711-9 C0097
http://www.jca.apc.org/gendai/onebook.php?ISBN=978-4-7738-1711-9