読書バリアフリーに関する三団体共同声明(2024.04.09)

読書バリアフリーに関する三団体共同声明(2024.04.09)

「すべての人に表現を届けるために、そして誰もが自由に表現できるように」

 読みたい本を読めない人たちがいます。
 日本ではじめて日本語の点字が正式に採用されたのは1890年。録音図書の製作と貸し出しがはじまったのは1958年。電子書籍が本格的に普及しはじめたのは2010年代。障害者にとって「読書」をする手段は100年以上も前からあったにもかかわらず、未だに読みたい本を読むために長く待つことを強要されたり、読む手段を奪われたりすることさえあります。
 私たちは表現にたずさわる者として、「読書バリアフリー法」(視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律、2019年6月施行)、改正「障害者差別解消法」(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律、2024年4月施行)、「障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション施策推進法」(障害者による情報の取得及び利用並びに意思疎通に係る施策の推進に関する法律、2022年5月施行)に賛同の意を表します。
 私たちは出版界、図書館界とも歩調をあわせ読書環境整備施策の推進に協力を惜しみません。

2024年4月9日
公益社団法人日本文藝家協会  理事長  林真理子
一般社団法人日本推理作家協会 代表理事 貫井徳郎
一般社団法人日本ペンクラブ  会長   桐野夏生