対談 日本ペンクラブ吉岡忍会長×イングランドペン・フィリップ・サンズ会長 「ノンフィクション作品の可能性」 ―『ニュルンベルク合流』をめぐって― 4月28日(土)東大本郷キャンパスで開催! (終了しました)
- 2018.02.24
- イベント・活動報告
日時 4月28日(土) 午後2時30分~午後4時
場所 東京大学本郷キャンパス 法文1号館113番教室(定員88名)
入場無料(事前申込不要。会場に直接お越しください)
プログラム
対談 「ノンフィクション作品の可能性」
吉岡忍 日本ペンクラブ会長 × フィリップ・サンズ イングランド・ペン会長
モデレーター 沼野充義 東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授(日本ペンクラブ国際委員長)
(通訳あり)
主催 日本ペンクラブ、共催 東京大学文学部現代文芸論研究室
フィリップ・サンズ(Philippe Sands)
1960年生まれ。勅撰弁護士、ロンドン大学教授。国際司法の世界や国際法の学界ではすでに著名人であるが、読書界における著者の名声は、『ニュルンベルク合流』によって英国内外で高まった。本書は、英国ノンフィクションの最高峰「ベイリー・ギフォード賞」(旧サミュエル・ジョンソン賞)、「英国最優秀図書賞(ノンフィクション部門)」をダブル受賞した、他に著書として、Lawless World: America and the Making and Breaking of Global Rules(2005)、Torture Team: Rumsfeld’s Memo and the Betrayal of American Values(2008)がある。
2018年1月よりイングランド・ペン(English PEN)会長に就任。
(photo :Antonio Zazueta Olmos)
『ニュルンベルク合流 -「ジェノサイド」と「人道に対する罪」の起源―』(フィリップ・サンズ著 園部哲訳。白水社)
本書は、英国ノンフィクションの最高峰「ベイリー・ギフォード賞」(旧サミュエル・ジョンソン賞)、「英国最優秀図書賞(ノンフィクション部門)」をダブル受賞した、英国の勅撰弁護士・国際法学者によるリーガル・サスペンス。
「人道に対する罪」を国際裁判で初めて導入した国際法教授のラウターパクト、「ジェノサイド」という犯罪概念を創り出した法律家のレムキンというユダヤ系の二人、ナチ・ドイツのポーランド総督で悪名高き法律顧問のハンス・フランク、そしてユダヤ人迫害に翻弄される著者の祖父や家族たち……それぞれの人生と運命が交錯し、戦後のニュルンベルク裁判でそれぞれが合流するまでの探索の物語を、手に汗握る筆致で描いている。
裁判の日、ラウターパクトは法廷で英国検察チームに挟まれて、フランクの間近に座っていた。かたやレムキンは、パリの米軍病院のベッドで、裁判のラジオ放送に耳を傾けていた。裁判長が「被告人ハンス・フランク」と呼びあげる……。
吉岡忍(よしおか しのぶ)
作家。1948 年長野県生まれ。1987 年、日航機墜落事故を描いた『墜落の夏』(新潮社)で講談社ノンフィクション賞受賞。1999 年、日本ジャーナリストクラブ大賞受賞。2011 年の東日本大震災では、テレビ東京系で特番「生きなおす」を取材・制作。同年、ゲスト出演の NHK 番組「奇跡の生還」は国際エミー賞受賞。BPO放送倫理検証委員会の委員、委員長代行(2007 ~ 13)を務め、約 20 件の放送不祥事の意見書をまとめる。主な著書に『「事件」を見にゆく』『M/世界の、憂鬱な先端』(以上文藝春秋)、小説『月のナイフ』(理論社)など。2017年 6 月、第17 代日本ペンクラブ会長に就任。