子どもの本の翻訳~「新訳」について考える~

子どもの本の翻訳~「新訳」について考える~

日時:2022年2月4日(金)15:00~17:00
 ※14:45ごろからお入りいただけます。
会場:オンライン(Zoom ウェビナー)

 ※Zoom URLは1/31(月)までに登録いただいたメール宛てに連絡します。
  1/31以降、Peatix内「視聴ページ」でもご確認いただけます。
◆アーカイブ配信:2月6日(日)24時まで
 ※Peatix内「視聴ページ」でご覧いただけます。
参加費:1,000円(アーカイブ含む)
 ※申し込まれた方には資料を配信します。
申込:Peatix (下記リンクからお申込みいただけます)
https://jpen2021-07.peatix.com/

講師:菱木晃子氏(翻訳家/スウェーデン語)・さくまゆみこ氏(翻訳家/英語)・河野万里子氏(翻訳家/フランス語)
主催:一般社団法人日本ペンクラブ
企画:「子どもの本」委員会
問合:日本ペンクラブ事務局 kodomo2021@japanpen.or.jp

 近年、これまでの翻訳作品を新しい翻訳で出版しなおす「新訳」がさかんです。そもそも新訳はなぜ、どのような作品に行われるのでしょうか。既訳のどういったことが問題なのでしょうか。新訳によって作品はどのように変わり、受け入れられているのでしょうか。
 新訳を数多く手がけ、アメリカを代表するファンタジーの古典『シャーロットのおくりもの』を2000年に新訳されたさくまゆみこさん、スウェーデンが誇る児童文学作家リンドグレーンの『長くつ下のピッピ』を2018年に新訳された菱木晃子さん、子どもにも大人にも愛され続けているフランスの『星の王子さま』を2006年に新訳した河野万里子さんの3人が、新訳によって何度でもよみがえる可能性を秘めた翻訳の奥深さ、おもしろさについて語りながら、これからの子どもの本のあり方についても考えます。

 

【プログラム】
開会のあいさつ
   森 絵都(作家・日本ペンクラブ常務理事・「子どもの本」委員長)
第1部 新訳全般について
 新訳が可能になる場合、創作作品との違い、問題点など
第2部 各作品について
 新訳までの経緯、既訳と異なる訳語にした言葉や表現、心がけたことや楽しかったことなど、資料を参照しながら、翻訳家の菱木さん、さくまさん、河野さんにお話しいただきます。
 (休憩10分)

第3部 質疑応答・意見交換
閉会のあいさつ
   野上 暁(評論家・日本ペンクラブ常務理事)

 

◆登壇する翻訳家のみなさん
菱木晃子さん(スウェーデン語)
慶應義塾大学卒。スウェーデンの児童書を中心に、翻訳と紹介に活躍。訳書に『ニルスのふしぎな旅』(福音館書店)、「長くつ下のピッピ」シリーズ、「名探偵カッレ」シリーズ(いずれも岩波書店)他多数。著書に『はじめての北欧神話』(徳間書店)、『巨人の花よめ』(BL出版)等。『マイがいた夏』(徳間書店)が2006年度IBBYオナーリスト国内最優良翻訳作品に選ばれる。2009年、スウェーデン王国より北極星勲章受章。


『長くつ下のピッピ』(作:アストリッド・リンドグレーン/訳:菱木晃子/岩波書店/2018)

さくまゆみこさん(英語)
翻訳家、編集者。日本国際児童図書評議会(JBBY)会長。アフリカ子どもの本プロジェクト代表。著書に『エンザロ村のかまど』(福音館書店)など。翻訳は『シャーロットのおくりもの』、「リンの谷のローワン」シリーズ(あすなろ書房)、『明日をさがす旅』(福音館書店)、「ホーキング博士のスペース・アドベンチャー』シリーズ(岩崎書店)など多数。翻訳で産経児童出版文化賞大賞、日本絵本賞翻訳絵本賞、ゲスナー賞などを受賞している。


『シャーロットのおくりもの』(作:E. B. ホワイト/訳:さくまゆみこ/あすなろ書房/2001)

河野万里子さん(フランス語)
上智大学外国語学部卒業。上智大学非常勤講師。1989年「翻訳の世界」翻訳奨励賞最優秀賞を受賞して英語・仏語で翻訳の仕事を始める。主な訳書に『悲しみよ こんにちは』『星の王子さま』(ともに新潮社)、『カモメに飛ぶことを教えた猫』『キュリー夫人伝』(ともに白水社)、『いのちは贈りもの』(岩崎書店)、『神さまの貨物』(ポプラ社)で2021年読者による文学賞、本屋大賞翻訳小説部門2位。最新刊に『打ちのめされた心は』(河出書房新社)。


『星の王子さま』(作:サン・テグジュペリ/訳:河野万里子/新潮社/2006)