声明 「政府が放送に介入することを憂慮する」

声明 「政府が放送に介入することを憂慮する」

 放送法は番組の編集にあたって「政治的に公平であること」を求めています。この規定を巡る官邸と総務省のやりとりを記した行政文書が公開され、国会で論争が繰り広げられています。
 そもそも放送法は、第1条で「放送が健全な民主主義の発展に資すること」を謳っているとおり、放送の自由・自律を守るためにつくられたのであり、番組の公平性は放送局自身が自主的に判断することを定めています。政治家や政府が放送の中身に口を出すこと自体、法解釈上間違っているのです。
 日本ペンクラブは、時の政権や政府が放送の自由・自律に干渉・介入することに強く反対するとともに、放送業務に関わる現場の人々が萎縮・忖度することなく、健全な民主主義の発展に資する放送をしていくことを強く望むものであります。

2023年3月20日
一般社団法人日本ペンクラブ
会長 桐野 夏生