オンライン同時開催決定・11年目の「3・11」-コロナ禍の春に向き合う-

オンライン同時開催決定・11年目の「3・11」-コロナ禍の春に向き合う-

コロナウイルスの状況が改善されないため、Zoomによるオンライン参加、YouTube配信を同時開催することになりました。

「子どもの本」委員会企画
子どもゆめ基金助成活動 フォーラム「子どもと本の未来」

11年目の「3・11」
-コロナ禍のに向き合う-

 

 東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故から11年目となります。10年をもって区切りとされた関連行事もあり、この1年、「コロナ」や「オリンピック」に覆われた観のあるマスコミからは、「3.11」がいよいよ薄れているように見えました。2011年3月11日に発令された原子力緊急事態宣言はいまだ発令中であるにもかかわらず、児童文学のメイン読者である子どもたちは、「あの日」物心ついていなかった世代となっています。継続する課題と新たな課題を見極めるために、母子避難者に寄り添い続けているジャーナリスト吉田千亜さんの基調講演と、この間、「3.11」をテーマとした子どもの本を作ってきた作家、編集者の座談会を企画しました。

日 時 2022年3月19日(土)14:00~16:30(開場13時:30)
会 場 日本出版クラブ / Zoom / YouTube視聴
対 象 一般(中学生以上)
定 員 会場 100名    
参加費 一般 1,000円 学生500円 高校生以下無料
主 催 一般社団法人日本ペンクラブ

申 込 Peatix https://jpen2021-09.peatix.com/

◆子どもゆめ基金助成活動「子どもと本の未来」
この活動では、団体広報や子どもゆめ基金への報告のために写真撮影を行います。撮影した写真や映像は、広報用にHPやSNS、刊行物等に掲載することがあります。なお、子どもゆめ基金へ報告用に提出した個人情報(写真)は、「(独)国立青少年教育振興機構が保有する個人情報の適切な管理に関する規定」に基づき、子どもゆめ基金助成業務以外の目的には使用されません。

問 合 日本ペンクラブ事務局
    kodomo2021@japanpen.or.jp / TEL 03-5614-5391

【プログラム】

開会の挨拶 芝田勝茂(作家、日本ペンクラブ「子どもの本」委員会副委員長)

第1部 基調講演「母子避難」その後の福島から
吉田千亜(フリーライター、日本ペンクラブ理事・女性作家委員会委員長)  

 東日本大震災の福島第1原発事故から5年後、放射能汚染で故郷を追われ母子避難中の母親たちの不安と苦難をレポートした『ルポ 母子避難――消されゆく原発事故被害者』(岩波新書)や、『その後の福島』(人文書院)、『孤塁 双葉郡消防士たちの3・11』(岩波書店)の著者・吉田千亜さんに、その後も現地取材しながら目にした福島の現状と今後の課題についてお話しいただきます。

第2部 シンポジウム「ポスト3・11 作家は何を伝えたか?」
パネリスト
 柏葉幸子(作家)
 松本 猛(美術・絵本評論家)
 森 絵都(作家、日本ペンクラブ理事・「子どもの本」委員会委員長)
司会
 西山利佳(児童文学評論家、青山学院女子短期大学准教授)

盛岡で東日本大震災に遭遇し、震災をテーマにした『岬のマヨイガ』(講談社)を刊行した柏葉幸子さん、絵本『ふくしまからきた子』(絵・松本春野 岩崎書店)の作者・松本猛さん、『おいで、一緒に行こう』(文藝春秋社)や絵本『希望の牧場』(絵・吉田尚令 岩崎書店)を書いた森絵都さんが、それぞれ大震災で何を考えどう向き合ってきたかなど、ご自身の作品を通して語り合います。

第3部 リレートーク「ポスト3・11 編集者からの発言」
登壇
 山岸都芳(小峰書店)
 佐々木幹子(岩崎書店)
 堀切リエ(子どもの未来社)
進行
 野上暁(評論家、日本ペンクラブ常務理事)

 『フラダン』(作・古内一絵 小峰書店)を担当した山岸さん、『希望の牧場』『リアスのうみべ さんてつがゆく』(岩崎書店)などを編集した佐々木さん、『ストップ原発』(全4巻 大月書店)、『イラクから日本のおともだちへ』『カリーナのりんご』『ふるさとにかえりたい』(以上、子どもの未来社)などを企画・編集と執筆もした堀切さんから、それぞれの企画の動機や編集しながら考えたこと、刊行後の読者の反響、今後の課題などお話しいただきます。

閉会の挨拶 松原秀行(作家、日本ペンクラブ「子どもの本」委員会副委員長)

【登壇者プロフィール】       

吉田千亜(よしだ・ちあ)
出版社勤務を経て、フリーライター。 原発事故後は、原発事故被害者・避難者の取材を続けている。 著書に『ルポ母子避難』(岩波新書、2016年)、『その後の福島(人文書院、2018年)』『孤塁 双葉郡消防士たちの3・11(岩波書店、2020年)』、共著に『原発避難白書』(人文書院、2015年)がある。日本ペンクラブ理事・女性作家委員会委員長。

柏葉幸子(かしわば さちこ)
1953年、岩手県生まれ。『霧のむこうの不思議な町』(講談社)で講談社児童出版文化賞を受賞してデビュー。『ミラクル・ファミリー』(講談社)で産経児童出版文化賞フジテレビ賞。『牡丹さんの不思議な毎日』(あかね書房)で産経児童出版文化賞大賞。『つづきの図書館』(講談社)で小学館児童出版文化賞。東日本大震災をテーマにした『岬のマヨイガ』(講談社)で野間児童文学賞などを受賞。同作品は、竹下景子主演で舞台化され、アニメ映画にもなって話題を呼んだ。日本ペンクラブ会員。

松本 猛(まつもと たけし) 
1951年生まれ。美術・絵本評論家、作家、横浜美術大学客員教授、ちひろ美術館常任顧問。1977年にちひろ美術館・東京、97年に安曇野ちひろ美術館を設立。同館館長、長野県立美術館・東山魁夷館館長、絵本学会会長を歴任。著書『いわさきちひろ 子どもへの愛に生きて』(講談社)『安曇野ちひろ美術館をつくったわけ』(新日本出版社)、絵本に『白い馬』(講談社)『ふくしまからきた子』(岩崎書店)など。http://www.takeshi-matsumoto.jp/ 日本ペンクラブ「子どもの本」委員会

森 絵都(もり えと)
1968年東京生まれ。『リズム』(講談社)で講談社児童文学新人賞を受賞してデビュー。同作品で椋鳩十児童文学賞、『宇宙のみなしご』(講談社)で野間児童文芸新人賞、『アーモンド入りチョコレートのワルツ』で路傍の石文学賞、『つきのふね』(講談社)で野間児童文芸賞、『DIVE‼』(講談社)で小学館児童出版文化賞などを受賞。『風に舞いあがるビニールシート』(文藝春秋社)で直木賞、『みかづき』(集英社)で中央公論文芸賞を受賞。東日本大震災の後、『おいで、一緒に行こう』(文藝春秋社)、絵本『希望の牧場』(岩崎書店)などを刊行している。日本ペンクラブ理事、「子どもの本」委員会委員長。

佐々木幹子(ささき みきこ)
1992年に岩崎書店へ入社し、営業部、プロモーション部を経て、2009年より編集部にて本づくりに携わる。東日本大震災関連の担当した本に、『希望の牧場』(森絵都作・吉田尚令絵)、『はなちゃんのはやあるき はやあるき』(宇部京子作・菅野博子絵)、『リアスのうみべ さんてつがゆく』(宇部京子作・さいとうゆきこ絵)などがある

堀切リエ(ほりきりりえ)
1959年、千葉県生まれ。大月書店を経て子どもの未来社編集長。企画・編集・執筆活動に携わる。3.11関連で企画・編集・執筆した本に『ストップ原発』(全4巻)、『どうするどうするほうしゃせん』(以上大月書店)、『カリーナのりんご』『イラクから日本のおともだちへ』『ふるさとにかえりたい』(以上子どもの未来社)、『ほんとうにあったお話 津波てんでんこ』(講談社)などがある。日本ペンクラブ「子どもの本」委員会。

山岸都芳(やまぎしつよし)
小峰書店 編集部広報室長兼任 取締役。2011年6月、小峰書店編集部に入社。おもな編集を担当した作品に、モリナガ・ヨウ作『築地市場 絵でみる魚市場の一日』(第63回産経児童出版文化賞大賞受賞)、古内一絵作『フラダン』(第6回JBBY文学作品の部受賞)、椰月美智子作『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』(第69回小学館自動出版文化賞受賞)、森絵都作『あしたのことば』などがある。日本ペンクラブ「子どもの本」委員会。