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【委員会声明】日本ペンクラブ女性作家委員会 (2026.7.7)

「性差別を助長する皇室典範の改正に断固反対する」

日本ペンクラブ女性作家委員会は、性差別を助長する皇室典範の改正に断固反対します。昨今の皇室典範をめぐる議論は、あまりに差別的であり、人間の尊厳を踏み躙るものです。男系男子の皇位継承に固執した政府与党の改正案は、性差別の固定化に繋がり、国民の理解を広く得られるものではありません。いま一度、ジェンダー平等の理念のもとに再考すべきです。

2026年7月7日
日本ペンクラブ女性作家委員会

最新の声明

Latest Statement

【声明】P.E.N.宣言2026 (2026.6.25)

国内外わたしたちの世界はいま不安に満ちている。声高に「国家」が語られるが、それ以前にわたしたちにとって大切な存在は「個人」や「社会」である。個々人の尊厳を尊重し多様な価値観を認め合い、言葉の力を信じ、対話の努力を続けること。真に自由で平等、豊かで透明性の高い社会の構築を目指すことを、わたしたちは国際ペン憲章の精神に則り、ここに宣言します。

2026年6月25日
日本ペンクラブ

【解説】
いま政府は、異論を排し、自らの政治的主張を実現することに必死です。そのなかには、新しい国のかたちを決めるであろう国家安全保障、選択的別姓や同性婚、天皇制の在り方なども含まれています。一方で、国を縛るために存在する憲法を、国民を縛るためのものに変えようともしています。こうした大きな流れに対し私たちペンクラブは、徹底した情報の公開と、それを基にした異なる意見を尊重した対話を、国そして社会に求めます。同宣言は、その際の基本的な立ち位置を明らかにするものです。さらに会員の皆さんからの意見を集約し、具体的な活動に生かしていく予定です。

【参考】
日本ペンクラブは、国際ペンの日本センターで、1935年11月26日に創立された。国際ペンは1921年に文学振興のために設立され、現在では世界102ヶ国に144センターを有する団体で、以下の「国際ペン憲章」のもとで活動する。

1. 文学に国境はない、よって政治的また国際的な紛糾にかかわることなく、人々が共有する価値あるものとすべきである。

2. あらゆる状況下において、特に戦時において、遍く全人類の遺産である文芸作品は、国家または政治の一時的な激情にさらされることなく保たれねばならない。

3. ペンの会員は、自らの影響力を、諸国間の理解と尊敬のために行使すべきである。会員は、人種・階級・国家間の憎しみを取り除くこと、一つの世界に平和に生きる無二の人類としての理想を守ることに、最善を尽くすことを誓う。

4. ペンは、国内および諸国間において、思想の伝達を妨げてはならないという原則を支持する。会員は、自らが所属する国や地域社会、さらに全世界においても可能な限り、表現の自由に対するあらゆる形態の抑圧に反対することを誓う。ペンは、報道の自由を宣言し、平時における専制的な検閲に反対する。ペンは、より高度に組織化された政治・経済の秩序へむかうために、世界が必要な進歩をなしとげるには、(立法・司法を含む)政府・行政・諸機関への自由な批判が不可欠であると信じる。また自由には自制を伴うゆえ、会員は、政治的・個人的な目的のために、欺瞞に満ちた出版、意図的な虚偽・事実の歪曲を行うといった、表現の自由の悪用に反対することを誓う。

【国が予定する個別の制度変更に対する基本的考え方】

緊急事態条項
憲法の緊急事態状況が大きく変える議論が具体化しています。緊急事態法制は常に、権力集中と私権制限を中核としたものです。今回の憲法改訂もまさに、首相に事実上の立法権を与えたり、選挙を必要以上に無効化するものであって、私たちがいままで大切にしてきた憲法価値を大きく損なうことが明らかです。そもそも、いまでもさえも解釈の余地が広く、為政者たる公権力を縛るに不十分な面が多々ある憲法の縛りを、さらに緩めることに立法府自体が熱心な状況を強く危惧します。

国家安全保障・インテリジェンス政策・国旗損壊罪
私たちは屋上屋を重ねる形で、国民監視を強める組織や制度の新設については強い懸念を表明します。具体的には、新しく設置される国家情報会議や検討が進むスパイ防止法案は、既存の法制度で十分に対応が可能であって、新しい法制度を必要とする立法事実も十分に示されていないと考えます。また、国旗である日章旗を損壊する行為を、他の器物と区別して特に重罪を加えることに、私たちは合理的な理由は見つけることはできません。しかも、一連の新しい法制度は、市民の思想や表現の自由を強く制約する危険性が拭えないものであると考えます。

選択的別姓・同性婚・皇室典範
私たちは、すべての人が自分たちの意思をもって、自身の権利を十全に行使できることが大切だと考えます。それからすると、結婚をする際に家のために結婚相手を強要することや、姓を変えないと結婚ができないこと、同性同士の結婚が認められないことは、アイデンティティに関わる制度上の重大な欠陥だと考えます。さらに、実態としては圧倒的に女性の側がそうした弱い立場を強いられ、さらに旧姓(氏)使用に中途半端な法的効力を与えることによって、社会における現在の女性の地位を固定化させるものであると考えます。

以上

日本ペンクラブとは

About us

日本ペンクラブは、国際P.E.N. の日本センターとして、言論・表現・出版の自由の擁護、文学の振興と文化の国際交流、世界平和への寄与を目的とした団体です。

基本理念

国際P.E.N.は、文学・文化に関わる表現とその普及にたずさわる人々が集まる唯一の国際組織です。創立は1921年にさかのぼります。
日本ペンクラブはその日本センターとして、「国際P.E.N.憲章」に基づき、「文学の普遍的価値の共有」「平和への希求と憎しみの除去」「思想・信条の自由、言論・表現の自由の擁護」を基本理念として活動してきました。

国際P.E.N.も日本ペンクラブも設立の背景には、戦争に対する危機感がありました。戦争に至る社会と世界は、いつ、どこにおいても味方と敵を作りだし、生命と人権を軽んじ、言論・表現の自由を抑圧する――そのことを身に沁みて知った文学者たちが、国境と言語、民族と宗教の壁を越えて集まったのが始まりです。
私たちは文学と文化的表現に立脚しながら、あらゆる戦争に反対します。いかなる国の核兵器と核実験も容認しません。そして、生命と人権、言論・表現の自由を守るための活動をつづけています。

国際ペン憲章

PEN International CHARTER

国際ペン憲章

P.E.N.憲章は国際大会(複数)で採択された諸決議案を基盤とするものであり、次のように要約されるであろう。
P.E.N.は以下を確認する。

  1. 文学に国境はない、よって政治的また国際的な紛糾にかかわることなく、人々が共有する価値あるものとすべきである。
  2. あらゆる状況下において、特に戦時において、遍く全人類の遺産である文芸作品は、国家または 政治の一時的な激情にさらされることなく保たれねばならない。
  3. ペンの会員は、自らの影響力を、諸国間の理解と尊敬のために行使すべきである。会員は、人種・階級・国家間の憎しみを取り除くこと、一つの世界に平和に生きる無二の人類としての理想を守ることに、最善を尽くすことを誓う。
  4. ペンは、国内および諸国間において、思想の伝達を妨げてはならないという原則を支持する。会員は、自らが所属する国や地域社会、さらに全世界においても可能な限り、表現の自由に対するあらゆる形態の抑圧に反対することを誓う。ペンは、報道の自由を宣言し、平時における専制的な検閲に反対する。ペンは、より高度に組織化された政治・経済の秩序へむかうために、世界が必要な進歩をなしとげるには、(立法・司法を含む)政府・行政・諸機関への自由な批判が不可欠であると信じる。また自由には自制を伴うゆえ、会員は、政治的・個人的な目的のために、欺瞞に満ちた出版、意図的な虚偽・事実の歪曲を行うといった、表現の自由の悪用に反対することを誓う。