[中国・香港]国際ペンが出版社社長で民主化運動家の黎智英氏の逮捕に対する深刻な懸念を表明
- 2020.08.12
- 国際ペン
2020年8月11日 (火)
民主化活動家で、香港の有力紙アップル・デイリーのオーナーである黎智英氏が、他の8人とともに国家安全保障上の容疑で拘束されたとの報道を、国際ペンは懸念している。
メディア企業ネクスト・デジタル社への家宅捜索や2人の息子の逮捕と同時期に行われた黎智英氏の逮捕は、新たに制定された国家安全維持法が、香港政府に批判的な声に対しバランスを欠いて標的にしている最新の事例である。
黎智英氏の拘禁について、国際ペンの獄中作家委員会委員長であるサリル・トリパチ氏は、「黎智英氏の逮捕は言語道断だ。新聞が香港に与えるいかなる脅威にも著しく不釣り合いであるだけでなく、「一国二制度 」を保証する1984年の英国との共同宣言に署名する際に中国が同意したすべてのことに反する。香港の市民的自由がこれほど簡単に抑圧され、かつて称賛された香港の警察と官僚機構が北京に屈服しているのを見るのは非常に悲劇的だ。香港の独立した司法当局はこの機会に立ち上がり、黎智英氏を釈放しなければならない。そうすることで、彼のアップル・デイリーや、実際にはすべてのジャーナリストが意図し行ってきたこと、つまり権力者や当局が話したがらない話を伝えることができるようになる。」と述べた。
国際ペンは香港政府当局に対し、国家安全維持法の施行が、香港特別行政区基本法および権利章典に規定されている言論、出版、出版の自由の権利を侵害しないことを保証するよう求める