国際ペンがベラルーシ・ペン会員と職員の逮捕を非難
- 2020.09.10
- 国際ペン
(英語)
国際ペンの世界中のセンターが、ベラルーシ・ペン会員が9月8日逮捕されたことを非難した。2020年8月9日のベラルーシでの選挙を受けて、表現の自由及び平和的な抗議行動を行う権利に対する攻撃が続いている。
9月8日火曜日、ベラルーシ・ペンの会員と職員がミンスクで平和的な抗議行動をしている最中に拘束された。拘束されたのは、ベラルーシ・ペン事務局員で詩人、翻訳者でもあるハンナ・コマール、プロジェクト・マネージャーで詩人、翻訳者のウラジミール・リアンキエビッチ、翻訳家のシアリズ・ミアドズベズエの各氏である。彼らと平和的な抗議行動に参加した数百人の逮捕は、表現と結社の自由の権利を侵害している。彼らはすぐに解放されなければならない。
背景
選挙から数週間、大統領選挙の再実施を求めるデモ隊による抗議行動が暴力的に鎮圧された。国連の人権専門家によれば、大規模な抗議行動が始まって以来、450件の拷問が記録されている。我々は、平和的に抗議する人々及びベラルーシの市民社会と連帯する。
独立メディアに対する弾圧も憂慮すべきものだ。抗議行動を取材しようとするジャーナリストは、拘禁、嫌がらせ、暴力の対象となっている。外国人ジャーナリストやベラルーシのジャーナリストが取材する権利が剥奪され、少なくとも1人のジャーナリストが強制送還され、5年間ベラルーシに戻ることが禁じられたという。その一方で、当局は多数のメディアのウェブサイトへのアクセスを遮断し、印刷物の流通を妨害した。
選挙が行われてから1カ月間に拘束された数千人の中には、ジャーナリストやその他の作家も含まれている。先週、少なくとも8人のベラルーシのジャーナリストが 「違法デモ」 に参加したとして拘束された。
ベラルーシの創造者や芸術家たちも、表現の自由のために芸術的な可能性を生かして平和的な抗議行動に積極的に参加し、その結果、暴力や抑圧に直面している。
国際ペンは、また、ベラルーシ・ペン会長で世界的に著名な作家でありノーベル賞受賞者でもあるスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ氏が調整評議会のメンバーとして当局に告発されたことを懸念している。我々は、当局に対し、アレクシエーヴィチ氏及び他の調整評議会メンバーに対する全ての容疑を取り下げるよう求める。
国際ペンとメンバーセンターは、 ペン憲章に沿った表現の自由の権利及び平和的なデモに参加する権利を完全に支持する。